2009年11月17日火曜日

オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー


❖15日の日曜日、「オルセー美術館展 パリのアールヌーボー」に行ってきました。

❖あまりにも天気がよいので、デパ地下で惣菜買って、
砧公園の芝生で食べて昼ビール飲んで散歩してからはいりました。

❖オルセー美術館所蔵のアールヌーボーの時期の、家具、工芸、装飾品の回顧展です。
他の記事で知ったんですけど、今オルセー美術館は大改装中で、それで来てるのかな?

❖まず、アールヌーボーとは。


















❖ヨーロッパだけあって、バロック、ゴシック、ロココの影響そして発展がありながらも
有機的な曲線で主に植物や昆虫などをモチーフに。

❖そのモチーフの取り入れ方が妙になじみある感じがするのは、
19世紀に末期からのジャポニズムの影響だそうです。

❖過度に装飾的なのがアールヌーボーの特徴。
その今にも動き出しそうな、装飾のすべてが誘惑的。
そして世紀末ゆえ退廃的でエロティック。





☆ラリック(こちらは展示していません)



❖その装飾性ゆえ、大量生産の現代では、コストの面でまず作れないでしょう。

❖だからのちのち比較的低コストのモダンデザインのアールデコにに変わって行ったのですね。

❖こちらは今回展示されているラリックの芥子です。
主に金銀ダイヤ、そして七宝です。

❖ラリックはアールヌーボーからアールデコに活動した作家で
先日新国立美術館でやってた、ラリック展では、彼の作風の移り変わり
がわかりやすく展示されていて、とても面白かった。







❖こちらはエクトルギマールがデザインした、
パリのメトロのエントランスです。
(こちらは写真のみ展示)


















❖こちらは同じくギマールのシャンデリア。



















❖このように、今の社会とデザインのあり方、考え方がまるで違うので
見に行ったら、必ず戸惑うと思います。
(もしかしたら、日本とヨーロッパの違い?)

❖まずスクラップ&ビルドなんて考え方がない。

❖おそらく、アールヌーボーの作家達は材質が時間が立つことによってどう変化するかも計算して作られているのでしょうね。
それはやはり、バロックやロココゴシック諸々の歴史の延長線上の美術運動で、だから今でも美しく輝いてるのでしょう。

❖その辺りがパントンの作り立てホカホカ新品が魅力との違いかな?

❖この展覧会はフラスのアールヌーボーの美術のみなので、
他の国との連動も面白いのでこちらも参考に
(オーブリービアズリーなどは資生堂の山名さんにかなり影響与えましたよね)




❖さて展覧会を見終わったらもう外は真っ暗。
その後はお楽しみ、噂のスローコメディ
にて柳家紫文さんの都々逸を聞きに下北沢に舞い戻ります。
この続きは次回に!

2009年11月5日木曜日

ヴェルナーパントン展

❖オペラシティアートギャラリーで開催されてるヴェルナーパントン展に行ってきました。


❖50年代から70年代にかけてのパントンの照明、家具、テキスタイル作品の回顧展です。

❖パントンといえばパントンチェアー。
この美しいラインのイスがデザインされたのは1960年。
60年代のポップなデザインの先駆けであります。
しかもスタッキング(重ねられる)なのです。




























❖この過剰なくらいの照明は半透明の貝殻のような素材をつなぎ合わせたもの。





































❖中でも一番の見物はこのファンタジーランドスケープ。
1970年にケルン家具見本市の展覧会「ヴィジョナ2」が再現されています。
ライン川に浮かぶ船で展示されたこの家具のコンセプトは未来のインテリア。
これがそのまま体験できます。
洞窟のような、はたまた秘密基地のようなこの家具は、一つ一つユニットになっていて、
それを並べて一つの部屋にしています。


























❖といってもなんだかわけわかんないでしょうけど、なんか面白そうでしょ?

❖パントンの家具によってその後のSF映画のイメージが決定づけられたと言っても過言ではないでしょう。

❖かといって僕は欲しいかと言ったら、?かな。
なぜなら、未来的な家具の形の魅力はやはりピカピカの新品にあると思います。


❖僕は、家具の形が美しいの当たり前なんですが、何十年も座って体がなじんで、他の人から見ても
「ここが彼のいた場所なんだなあ」と思われるようなイスがいいなあ。なんて思います。

❖まあ何はともあれ興味もった人はぜひ行ってみてください。


2009年11月1日日曜日

それがこれだ!


マイケルジャクソンのThis is itを見に行く。
http://www.sonypictures.jp/movies/michaeljacksonthisisit/

力を抜いて歌うマイケル、体を暖めながら熱を上げて踊るマイケル。
クルーと笑いながら話す優しいマイケル。

完璧なショーと違いショーの仕組み、体の動かし方、間の取り方などが見れて、
とても勉強になる。

人の前で表現している人は絶対見た方がいいと思う。

彼が生きていてまだショーが続いてたとしたら、この映画は無いわけで、
皮肉なもんだ。

僕は熱心な彼のファンでは無いので、ショーよりもこの映画の方が見れてよかった。
(それと、今、熱心に追いかけるアーティストがいないってことにも気づかされた・・・)

かといって僕の体には曲がしみ込んでるので、
歌が始まると、曲のすばらしさに涙があふれる。

体が動き出す。
(イスなんて無ければいいのに)

この映画と、彼はもうこの世にいないっていう事実が完璧な物語として成立している。
この世にいないことが余韻として心にしみてくるのでしょう。

そして全然死んだことに触れていないのだけど、
もう既にPop Legendの彼には死んで伝説に祭り上げることなど必要の無いことなんだろう。

もう一度見に行こうと思った。